先日、スパム的な構造化マークアップへの手動対策が課された例が英語版ウェブマスターフォーラムに投稿されていたことをお伝えしました。

同投稿で実際にペナルティを受けてしまったサイトの運営者が助けを求める中、いくつもの回答が寄せられていたのですが、私が確認した段階では、ペナルティの理由について「これかな」と思うものはあったものの、はっきりした結論は出ていませんでした。

しかし、あらためて確認したところ、寄せられた回答の内、Ben Griffiths氏の回答に対してGoogleのJohn Mueller氏が「ベスト アンサー」を付けていました。そのため、(他にも問題はあるかもしれませんが、)少なくともGriffiths氏が触れている2つの点は今回のペナルティの重要なポイントだと考えて良いのではないでしょうか。

Ben Griffithsの回答は以下の通りです。

※前半Googleのガイドラインからの引用部分はガイドラインの日本語版を利用しています。

https://support.google.com/webmasters/answer/146645?hl=en

使用上のガイドライン

レビューのリッチ スニペットは、星の数(1~5)や評価したレビュアー名など、商品やサービスに関するレビュー情報をユーザーに提供するためのものです。

レビューのスニペットには次のガイドラインが適用されます。

  • レビューのマークアップを使用する際には、ページの主要なトピックが特定の商品やサービスに関する情報になるようにしてください。

「display:none」を利用していることが懸念されるのと同様に、レビューのマークアップは絶対に記事で使うべきではない。

このことから、ペナルティを受けたサイトは次の2点が問題だと考えていいと思います。

  1. レビューのマークアップを行っている個所にCSSの「display:none」を利用して、非表示にしていたこと。
  2. 記事に対してレビューのマークアップを行っていたこと。

「display:none」の利用

今回ペナルティを受けたサイトは投稿記事のページに付けられたレビューのマークアップに対して、「display:none」を利用し、非表示にしていました。
該当箇所の記述は以下です。

<meta itemprop="name" content="El thigh gap, la nueva moda de las adolescentes" />
<meta itemprop="description" content=" El thigh gap es una nueva moda que consiste en mostrar una separación entre los muslos, lo más grande posible. Pero esta morfología es rara y muestra habitualmente una delgadez extrema. Normalmente..." />
<meta itemprop="url" content="http://www.nutridieta.com/el-thigh-gap-la-nueva-moda-de-las-adolescentes/" />
<div style="display: none;" itemprop="aggregateRating" itemscope itemtype="http://schema.org/AggregateRating">
<meta itemprop="bestRating" content="5" />
<meta itemprop="ratingValue" content="0" />
<meta itemprop="ratingCount" content="0" />
</div>

上記の4行目に「display:none」が入っていますね。
ちょうど集計レビューを意味する「aggregateRating」が付けられたdiv要素とその子要素であるmeta要素がCSSで丸ごと非表示になっている感じです。これが問題になったのだと思います。

meta要素はhead要素の子要素として用いられるのが普通であり、body要素の中で用いられている例はあまり見かけないため、マークアップ自体が不自然に感じます。

2014/2/10 追記

この個所について鈴木氏より「ページに表示させたくない要素のmetaの利用は認められた使用方法」とのコメントをいただきましたので訂正いたします。このbody要素内でのmeta要素の利用方法は「schema.org」のこちらのページに説明があります。
ご指摘、ありがとうございました!

また、レビューのマークアップに必須の「itemreviewed(item)」「rating」の項目が含まれていません。
この辺りもペナルティを受けてしまったひとつの理由なのかもしれません。

ただ、この部分の記述は、(同スレッドの他の回答者が指摘しているように、)WP-PostRatings」というWordPress用のプラグインが自動的に挿入するものです。
おそらく、サイト運営者はこういうタグが挿入されていることすら気づいていなかったのではないでしょうか。

記事に対するレビューのマークアップの利用

これについては私も初めて意識したのですが、レビューのマークアップは「商品」や「サービス」に対する評価として用いられるもので、記事を評価するためのものではないとのことです。その点でいえば、「WP-PostRatings」の配布ページには「WordPressの投稿/固定ページに対しAjaxのレーティング・システムを追加する」とあるので、これはガイドライン上、誤った使い方になりますね。

以上のことから考えると、今回のペナルティはサイトの運営者というよりはむしろ、運営者が利用していたWordPressのプラグインに問題があったようです。
今回ペナルティを受けてしまったサイトの管理者にはおそらくスパム的な意図はなく、晴天の霹靂といった感じでGoogleからのメッセージを受け取ったと思います。

ペナルティはちょっと厳しいような気もしますが、Googleも悪用を防ぐために厳しい措置もやむなし、といった感じで対策を行っているのかもしれません。マークアップ時はもちろんのこと、WordPressなどでプラグインを利用する際は気をつけておきたいところですね。

以前、海外SEO情報ブログの鈴木氏が「レビューのリッチスニペットでやってはいけないこと3つ、違反すると手動の対策もあり」で「レビューのリッチスニペットでやってはいけないこと」として次の3つを挙げていました。

  • ホームページには利用しない
  • サードパーティサイトのレビューを利用しない
  • 複数の製品をまとめた集計レビューを作らない

上記に次の2つも加えてチェックするようにしておくと良さそうですね。

  • 投稿記事や固定ページには利用しない
  • 構造化マークアップを非表示にしない